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Haruka Yanagisawa / ライター&翻訳業/ 北欧、キャリア、働き方、ジェンダー、コミュニケーションなど

2018年印象的だった3冊と、来年以降のこと

2018年印象的だった3冊と、来年以降のこと

年の瀬、本棚の整理をしながら、今年2018年に最も印象的だった本について考えました。

結果、以下3冊が「私のベスト・オブ・2018」に選ばれました。

bestbooksof2018

①写真右『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著、齋藤真理子訳)
②写真中央『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』 (イ・ミンギョン著、すんみ/小山内園子訳)
③写真左『あまりにも真昼の恋愛』(キム・グミ著、 すんみ訳)

なんと、3冊ともFrom 韓国です。北欧じゃないんかい!というツッコミが聞こえてきそうですが・・・・・・

3冊とも女性作家やライターによる著書。これらの本を通して私は、こんなふうに聡明でユーモアがあって、センスがよくて、強く美しく生きる女性たちがこの地球上のどこかにいるんだなあと思い、大変勇気をもらいました。
②、③を手がけられた韓国語翻訳者のすんみさんの翻訳の素晴らしさにも胸を打たれました。

そしてもう1冊、印象的だった本。こちらはアメリカからやって来た実用書、『フェミニスト・ファイト・クラブ 「職場の女性差別」サバイバルマニュアル』

やはり女性の書き手によるもので、2018年は、世界のあちこちで奮闘している女性先輩方の「ペンの力」に励まされた一年だったのかもしれません。(ということで、今年読んだ北欧関連書籍もいろいろあったんですが、「北欧じゃないんかい!」というツッコミを無視してこのセレクトとさせていただきました・・・・・・)

Feministfightclub

ちなみに、この『フェミニスト・ファイト・クラブ』の出版元である海と月社さん(http://www.umitotsuki.co.jp/)は、出版点数を絞り、その分、長く売るというスタイルをとっている出版社さんです。(現在の日本の出版業界では、そのスタンスは非常に珍しいのではないでしょうか。)

ちょうど昨夜、自宅に届いていた翻訳者向けの会報誌「アメリア」に海と月社さんが寄せた文章が載っていました。これがまた素敵で、私自身の思いも多分に重なるところがあるので、一部転載させていただきたいと思います。



弊社では近年、「日本にさまざまな差別や不平等が広がっている」という認識から、主軸のビジネス書に加え、社会や人間のあり方を考えるのに役立つ本を刊行しています。それは今年も続けます。すべて翻訳書です。

互いの違いを認め、楽しめる、より自由な社会の実現に、出版が果たせる役割は小さくないと思います。とくに翻訳書は、視野を広げてくれる点で、今の時代にこそ大きな意義があると考えています。

——有限会社海と月社


私も同じように思います。私が北欧について研究・発信することも、翻訳や執筆に携わることも、すべては、(私の思う)理想的な社会に一歩でも近づきたいという思いのためです。

そんなことを言うのは生意気かもしれませんし、理想主義的すぎると思われるかもしれませんが、来年もまた、大いに理想を描いて、そのための仕事をしたいと思います。

理想を追い求めるには、現実的な足場を固める作業も不可欠です。職能を身に付けたりもっともっと磨いたり、目先の利益にとらわれず仕事をしたいときのために必要な額のお金を確保しておくことも、必要。大企業であれば、「CSR部門」などといって、利益追求とは別の軸で社会貢献的な何かをする枠を持っていたりするわけですが、私の場合、1人なので・・・・・・。

でも、世界を見渡せば、理想を理想で終わらせずに実現化している人や社会があるのも事実。私が追いかけている北欧の人々や社会も、大いにそれを物語ってくれています。また、日本においても、そういった生き方や仕事を実現されている人たちに、出会うことがありました。

息をのむような鮮やかさで理想を実現化している人(あるいは、そうしようと日々仕事に向きあっている人)を見ると、本当に感動します。私はそういう意味でまだまだ若輩者ではありますが、職業名や肩書きにとらわれずただひたすらに、「理想のある場所」に向かって努力していけたらと思います。

冬のヘルシンキ。(photo from Unsplas)

冬のヘルシンキ。(photo from Unsplas)

自分のことを振り返ると、今年は、秋に『フィンランドの幸せメソッドSISU(シス)』(方丈社)という翻訳書を出させていただきました。その出版や、その後のイベントやメディア出演などを通して、読者の方と直接あるいはメッセージ上でやりとりする機会がありました。

その中で、「『マッティは今日も憂鬱』(←注:私の前の翻訳書です)を世に出してくれた人の翻訳書だから、『シス』も読みました」というようなことを言ってくださった方がいました。

そう思ってくださる方に自信を持って差し出せる本を、これからも届けられたらと思います。精進します・・・・・・

今年『フィンランドの幸せメソッドSISU(シス)』を手にとってくださった皆様、どうもありがとうございました。


そして!本棚を整理してスペースをあけておくので、来年もまたたくさんの本を買いたいと思います。
出版に携わる世界の皆さま、来年も、ときに心を打ち抜き、ときにじんわりと心の芯からあたためてくれるような素敵な本の数々を世に送り出してくださいますよう、何卒よろしくお願い致します!今年一年、どうもありがとうございました!

2018年12月30日 柳澤はるか

【お知らせ】2019年1月19日(土)フィンランドの講座をやります(千葉県柏) 

【お知らせ】2019年1月19日(土)フィンランドの講座をやります(千葉県柏)